電子書籍

日本語はひとりでは生きていけない

大岡 玲

¥2,700(本体)+税   
発売日:2025年06月26日

日本語は、なぜ今の日本語なのか?
漢字 (中国) と英語 (欧米) の狭間に揺れる日本語の本質に迫る。

明治維新後、英語を国語にしようとした日本の初代文部大臣、森有礼。
敗戦後、フランス語を国語に採用することを主張した文豪、志賀直哉。
そして現代、ロックの歌詞に日本語が乗りづらいことを指摘した桑田佳祐。

彼らの感じた日本語への違和感の正体を探るため、著者は日本語をそのルーツから辿っていく。
ヤマト王権における漢字の導入、漢文の公用化、さらに『古今和歌集』『平家物語』『梁塵秘抄』など古典文学から、アメリカ語の影響下で新たな文体を獲得した村上春樹など現代の小説、J-POPの歌詞まで。日本語の歴史は、漢字への原点回帰と反発、英語への憧憬と揺り戻しという相克の歴史だった。
移ろいゆく世界に対応し、今も変化し続ける融通無碍な日本語の来歴に迫る。

★水村美苗さん 推薦!
 ――
「なぜかくも自由に楽しく遊べる日本語なのか」
★三宅香帆さん 推薦!
 ――
「日本の「話し言葉」と「書き言葉」はなぜ違うのか?日本語の深い謎に迫った傑作が、誕生した!」


商品情報

書名(カナ)ニホンゴハヒトリデハイキテイケナイ
判型四六判ハードカバー
ページ数448ページ
ジャンル語学・教育
ISBN978-4-7976-7463-7
Cコード0095

著者略歴

大岡 玲(おおおか・あきら)

作家。東京経済大学教授。1958年、東京都生まれ。東京外国語大学大学院ロマンス系言語科修了。著書に『たすけて、おとうさん』(平凡社)、『不屈に生きるための名作文学講義』(ベスト新書)、『一冊に名著一〇〇冊がギュッと詰まった凄い本』(日刊現代)などの著書、訳書に『ピノッキオの冒険』『今昔物語集』(共に光文社古典新訳文庫)がある。

目次

序章  「勝手にシンドバッド」の衝撃
第1章 国語をフランス語に
第2章 国語を英語に
第3章 古代日本の選択と「日本語」の宿命
第4章 「和魂漢才」の古代日本
第5章 日本初の言文一致文体
第6章 「真名」&「仮名」コンビ結成
第7章 「話し言葉スタンダード」の登場
第8章 どこまでが「日本語」?
第9章 「標準」争奪戦
第10章 正書法と「やまとだましい」
第11章 シンクロニシティ一九七八
終章  「あそび」の未来――「歌謡」とともに

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