電子書籍

妊娠したら、さようなら

――女性差別大国ニッポンで苦しむ技能実習生たち

吉水慈豊

¥1,900(本体)+税   
発売日:2024年10月04日

なぜ、技能実習生の赤ちゃん遺棄事件は続くのか。
妊婦の悲しみと苦しみに寄り添った女性僧侶が綴る一冊

ベトナム人の「失踪」が相次ぎ、「奴隷労働」と国際的に批判された外国人技能実習制度。
その廃止は決まったけれど、近年は技能実習生が孤立出産に追い込まれ、赤ちゃんの死体を遺棄する事件が立て続く。

どうして「悲劇」は繰り返されるのか? 新制度が始まれば、もう起きない?
マタハラが許されないこの時代、まるで妊娠したことが罪であるかのように仕事をやめさせられ、日本から追い出される数多くのベトナム人女性たち。
寄る辺なく悲しみ、悩み、苦しみを抱えたそんな妊婦のために戦い、新しい「いのち」の誕生をやさしく支えてきた女性僧侶の著者による、慈悲の記録。


商品情報

書名(カナ)ニンシンシタラ、サヨウナラ ジョセイサベツタイコクニッポンデクルシムギノウジッシュウセイタチ
判型四六判ソフト
ページ数232ページ
ジャンル社会
ISBN978-4-7976-7452-1
Cコード0036

著者略歴

吉水慈豊(よしみず・じほう)

NPO法人日越ともいき支援会代表理事、浄土宗僧侶。1969年、埼玉県出身。大正大学を卒業後、1996年に浄土宗の伝宗伝戒道場を成満し、僧侶となる。日本に在留するベトナム人技能実習生・留学生などが若くして命を落とすことに憤りを感じ、2013年に日越ともいき支援会を設立し、その命と人権を守る支援活動を開始する。ベトナム人技能実習生・留学生の増加にともない、劣悪な環境に置かれている彼らからの相談が急増。活動は住居の確保、帰国困難な若者たちの保護、労使交渉、妊産婦支援などにまで及び、当会は2020年に東京都より非営利活動法人として認可された。

目次

はじめに――繰り返される悲劇
第1話 ベトナム戦争からの仏縁と増える位牌
第2話 行き場を失う遠距離恋愛の二人
第3話 「妊娠は病気」 だから働けない?
第4話 児童相談所に赤ちゃんを奪われて
第5話 技能実習生の 〝味方〟 が助けてくれない
第6話 介護士を目指す留学生の 〝違反〟
第7話 日本の大人に騙されたシングルマザーの涙
第8話 「妊娠したら帰国」 という呪文
最終話 新制度で悲劇を繰り返さないために
あとがき

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