
眠れなくなるほどキモい生き物
¥1,700(本体)+税
発売日:2021年08月26日
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寄生虫が、寄生する先の生物(宿主)の脳に司令を出すことによって、宿主の行動を操作する生物の存在が、近年解明されつつある。宿主から恐怖心を奪ったり、ゾンビ化させたり、危険な場所へおびき寄せたり――本書は、背筋がゾワッとしてしまうほどおぞましく、したたかな生態をもつ寄生虫たちを、人気イラストレーター・猫将軍の魅力的なイラストとともに紹介する、世にも珍しい寄生虫本だ。
たとえば、ある寄生虫は昆虫の体内で成虫になって、やがて水中で交配するというライフサイクルをもつ。寄生虫は昆虫の体内から水中へ移動しなければ交配できないが、昆虫にとって水辺は開けていて明るく、天敵に見つかりやすい場所であり、危険なエリアなので通常は近づかない。そこで寄生虫がとある化学物質を分泌すると、宿主の昆虫は水の中へ飛び込みたくて仕方がなくなってしまう――。
このように、宿主の行動を自在に操り、自らに都合の良い行動を取らせる寄生中のライフサイクルは、精緻かつ巧みに設計されており、非常に残酷かつ興味深い。本書はそうした寄生虫のなかでも特にキモ怖い生物を厳選して、その生態を紹介。読めばキモ怖すぎて眠れなくなること間違いなし。
商品情報
書名(カナ) | ネムレナクナルホドキモイイキモノ |
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判型 | 四六判ソフトカバー |
ページ数 | 240ページ |
ジャンル | ビジュアル |
ISBN | 978-4-7976-7397-5 |
著者略歴
サイエンスライター、編集者。東京大学農学部卒業後、同大学院農学生命科学研究科水圏生物科学専攻修士課程修了。大学では魚病学研究室に所属し、魚介類の寄生虫の研究を行う。出版社勤務を経て独立。主な著書に『増補版 寄生蟲図鑑 ふしぎな世界の住人たち』(講談社)、『えげつないいきもの図鑑 恐ろしくもおもしろい寄生生物60』(ナツメ社)など。
イラストやキャラクターデザインを得意とするアーティスト。和歌山県在住。ゲームのコンセプトイメージやジャケットイラストなど、数多くのアートワークを手掛ける。昆虫、動物、女性、宝石、肉、スイーツといったモチーフを得意とする。画集に『猫将軍画集』(2021年・玄光社)『ILLUSTRATION MAKING & VISUAL BOOK 猫将軍』(2014年・翔泳社)がある。
目次
・はじめに
・寄生生物とは
第一章 行動を操る
死の酔泳へと導く ハリガネムシ
ゾンビアリのデス・グリップ タイワンアリタケ
死をもたらす危険な情事 トキソプラズマ
異形は後の災いの兆し リベイロイア
医神に滅ぼされようとしている メジナ虫
夜ごと繰り返されるえげつない行為 槍形吸虫
地獄のベッドメイキング ニールセンクモヒメバチ
ゴキブリは悪夢を見るか? エメラルドゴキブリバチ
できるだけ殺さず利用する テントウハラボソコマユバチ
コラム「寄生生物に寄生する超寄生生物」
第二章 ヒトに棲む
キツネがばらまく時限爆弾 エキノコックス
私の中にいる怪物 サナダムシ
死に至る眠り トリパノソーマ
脳喰らいアメーバ フォーラーネグレリア
恐るべき住血の夫婦 日本住血吸虫
やんちゃ坊主とやっかいな同居人 アライグマ回虫
顔を這いまわる無数の蟲 ニキビダニ
おぞましき熱帯 ヒトヒフバエ
暴れる一寸法師 アニサキス
不可視の侵入者 ハナビル
ナメクジからの使者 広東住血線虫
イベルメクチン前夜 回旋糸状虫
コラム「イベルメクチン後の世界」
第三章 おぞましい生き様
首を狩る悪魔 タイコバエ
蠢動、そして空へ ロイコクロリディウム
寄生して、去勢する フクロムシ
居座りの縁起物 タイノエ
空飛ぶ死のソルトシェーカー マッソスポラ菌
海の吸血鬼 カイヤドリウミグモ
コラム「永遠の愛の象徴」
お知らせ
- 『眠れなくなるほどキモい生き物』日刊ゲンダイで紹介されました。 2021年11月09日