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インフォメーション 2021年09月01日

9月6日発売「kotoba(コトバ)」2021年秋号は、「人間拡張はネオ・ヒューマンを生むか?」特集です。

「kotoba(コトバ)」2021年秋号は、「人間拡張はネオ・ヒューマンを生むか?」特集です。

これまで、本、映画、音楽などに関する特集が多かった本誌ですが、今回の特集テーマは「人間拡張」というサイエンスの分野です。
この「人間拡張」という言葉に馴染みのない方もいるかもしれません。人間の足りない部分を補ったり、自分の能力以上の行動を可能にするもの――身近な例でいえば、眼鏡や杖なども人間拡張のためのツールであるといえば、イメージがわくかもしれません。コンピュータやスマートフォンも人間拡張技術が生み出したものと言えます。
私たちは、今回、人間拡張テクノロジーの第一線で活躍している研究者、そして、人間拡張をテーマに実践・思索を続ける方々からお話を伺いました。工学、医学から、スポーツ、小説、音楽に至るまで、驚くほど様々な分野で、このテーマが浸透し、様々な思考活動が展開されていることが分かっていただけると思います。
中でも刺激的だったのは、難病ALSに侵され、身体機能を失いながら、自らを機械につなぎ「サイボーグ化」したロボット工学者ピーター・スコット-モーガン氏のインタビュー、ポピュラー音楽という分野で人間拡張の問題と向き合い、疑問を投げかけているミュージシャン平沢進氏のインタビューでした。
技術が急激に進歩する現在、人間は様々なテクノロジーを制御し続けられるのか? テクノロジーはいつか人間を凌駕し、人間を支配するのではないか? という疑問を感じる方もいるでしょう。人間拡張のテクノロジーが生み出す人類の未来をどう予想するか? 本特集を読みながら、ぜひ読者のみなさんにも考えていただきたいと思います。
集英社クオータリー「kotoba(コトバ)」2021年秋号は、9月6日(月)発売です。ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。

kotoba編集長 佐藤信夫