電子書籍

洋装の日本史

刑部芳則

¥990(本体)+税   
発売日:2022年12月07日

日本で洋服が誕生して150年!*
日本人はいつから和服を捨て、洋服をきるようになったのか――
文明開化によって? 関東大震災による教訓? 戦後、アメリカの文化の影響?
このどれもがもっともな理由に思えるが、実は史料的、数字的な根拠に乏しいのである。
本書は、気鋭の歴史学者が膨大な史料を丹念に読み解き、洋服が日本人に受け入れられていく過程を、段階的にわかりやすく解説する。
従来の近現代服飾史の通説を「歴史学」から刷新する、画期的な1冊!

(* 洋服誕生150年:1872年11月12日「礼服ニハ洋服ヲ採用ス」という太政官布告から、11月12日は「洋服記念日」とされる)


商品情報

書名(カナ)ヨウソウノニホンシ
判型新書判
ページ数320ページ
ジャンル歴史・地理
ISBN978-4-7976-8112-3
Cコード0221

著者略歴

刑部芳則(おさかべ・よしのり)

日本大学商学部教授。1977年東京都生まれ。2010年中央大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了。博士(史学)。同大学講師などを経て、22年より現職。専攻は日本近代史。
NHK大河ドラマ「西郷どん」で軍装・洋装考証を、NHK連続テレビ小説「エール」で風俗考証を担当。
『洋服・散髪・脱刀』(講談社メチエ)、『明治国家の服制と華族』(吉川弘文館、日本風俗史学会江馬賞受賞)、『古関裕而』(中公新書)、『セーラー服の誕生』(法政大学出版局)など著書多数。

目次

第1章 幕末の海外渡航と洋服との出会い
第2章 欧化政策の表と裏
第3章 衣服改良運動
第4章 服装改善運動
第5章 昭和モダニズムの服装
第6章 国家総力戦と服装
第7章 洋服を着る時代の到来

担当編集者より

刑部先生は好奇心、探求心が旺盛な方です。その研究の幅広さには脱帽させられます。いわゆる近代史に、昭和歌謡(数々の歌番組に解説者として出演されていますので、こちらで先生をご存じの方も多いかも?)、そして今回は「服飾史」です。
本書の最初の打ち合わせで先生から聞いた話は、私にとってまさに「目から鱗」でした。洋服どころか女性が袴をはくことさえ嫌われていたこと、関東大震災後に女性の洋服が増えたとか白木屋デパートの火事で女性がパンツをはくようになったとかいう説は、実は実証がされていないことなど、自身の思い込みや信じていた通説が次々に覆ってゆき、また先生の近代服飾史の研究への情熱をひしひしと感じました。
本書は、そんな先生の熱量が感じられるものになっていると思います。
ぜひ、あなたの頭の中にある洋服にまつわる情報をこの本とともにアップデートしていただければ幸いです。

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