
空間は実在するか
¥840(本体)+税
発売日:2020年12月07日
当たり前に思われている空間と時間の実在性を疑う
1908年、ジョン・マクタガートが「時間は実在しない」と論じて以来、数々の「時間論」が展開され、今日にいたってなお人気を集めている。「時間の流れを他者と共有することはできない」とのルールを支える相対論は、時間と一緒に空間を扱っており、それは空間にも数々の不思議が潜むことを暗示している。光速の半分の速度で飛ぶロケットに乗ると、光はどのように見え、時間はどのように流れるのか? ブラックホールに落ちていくと、人はどのようになるのか? 未来から過去へさかのぼるはずの光の反粒子は、なぜ私たちに届かないのか? 相対論の本質をピタゴラスの定理でシンプルに解説しながら空間を考えていくと、さらなる時間の不思議や、時空と生命との関係にまで話題が拡がっていく。「時間論」を超えた「空間論」が開拓される。
商品情報
| 書名(カナ) | クウカンハジツザイスルカ |
|---|---|
| 判型 | 新書判 |
| ページ数 | 224ページ |
| ジャンル | 科学・技術 |
| ISBN | 978-4-7976-8063-8 |
| Cコード | 0242 |
著者略歴

東進ハイスクール講師、相愛大学名誉教授。日本時間学会会員、日本SF作家クラブ会員、日本文藝家協会会員、ハードSF研究所所員。1947年、大阪府生まれ。京都大学理学部物理学科卒業後、同大学院理学研究科修士課程修了。わかりやすい授業と参考書で、カリスマ講師として受験生に絶大な人気を誇る。著書に『時間はどこで生まれるのか』(集英社新書)ほか、参考書『物理橋元流解法の大原則』シリーズ(学研プラス)など多数。
お知らせ
- 『空間は実在するか』書評が夕刊フジに掲載されました。 2021年01月15日
担当編集者より
時間の不思議を語る「時間論」の人気は根強く、書籍もコンスタントに刊行されています。一方で、相対論では時間と同じ次元で語られる空間についての書籍は、あまり記憶にありません。『時間はどこで生まれるのか』(集英社新書/2006年)で独自の時間論を展開し、大ヒットさせた著者は、そのときすでに空間の不思議について考えを巡らせていました。それが、ようやく一冊の新書にまとめられるまで煮詰められ、世に送り出されます。予備校のカリスマ講師として知られる著者だけに、解説はシンプルかつ明確で、かの相対論すらピタゴラスの定理で説明してしまう離れ業も見どころです。満を持しての新境地「空間論」をお楽しみください。


