電子書籍

味なニッポン戦後史

澁川祐子

¥880(本体)+税   
発売日:2024年04月05日

なぜ「味の素」論争は終わらないのか?

塩味、甘味、酸味、苦味に続く第五の味覚「うま味」は日本で発見された。
かつお節や昆布のうま味を抽出した「だし」をとるのは和食の伝統とされ、今や「UMAMI」は世界共通言語になっている。
しかし、うま味の発見者が開発した「味の素」は、なぜ国民から敬遠されたのか?

食糧難から高度成長、バブル崩壊、格差の拡大へ――。
世相とともに日本人の味の嗜好も揺れ動いてきた。
基本五味に辛味、脂肪味を加えた味覚の変遷をたどれば、新たな「戦後ニッポン」が見えてくる!


商品情報

書名(カナ)アジナニッポンセンゴシ
判型新書判
ページ数224ページ
ジャンル社会
ISBN978-4-7976-8140-6
Cコード0277

著者略歴

澁川祐子(しぶかわ・ゆうこ)

ライター。1974年、神奈川県生まれ。東京都立大学人文学部を卒業後、フリーのライターとして活動する傍ら、「民藝」(日本民藝協会)の編集に携わる。現在は食や工芸を中心に執筆。著書に『オムライスの秘密 メロンパンの謎 人気メニュー誕生ものがたり』(新潮文庫)。編集に『スリップウェア』(誠文堂新光社)。企画・構成に山本彩香著『にちにいまし ちょっといい明日をつくる琉球料理と沖縄の言葉』(文藝春秋)など。

目次

第一章 【うま味】「味の素」論争と「だし」神話
第二章 【塩味】「自然塩」幻想と「減塩」圧力
第三章 【甘味】甘くておいしい、甘くなくておいしい
第四章 【酸味】酢に忍び寄るフードファディズム
第五章 【苦味】日本のビールとコーヒーは「大人の味」か
第六章 【辛味】引いては熱くなる激辛ブーム
第七章 【脂肪味】「体にいい油・悪い油」の迷宮

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