電子書籍

縄文探検隊の記録

夢枕獏 岡村道雄・著 かくまつとむ=構成

¥860(本体)+税   
発売日:2018年12月07日

サステナブルな社会、その暮らしと世界観。

日本の神々のルーツを縄文に求める作家と、縄文は真の理想郷だったと断言する考古学者が、縄文世界を探検する。 遺跡・遺物の最新情報から推論する合理的で豊かな暮らし、空海の密教と縄文の神々の関係、古代日本に渡来した人々の正体など、縄文研究の最先端を紹介。
縄文人が高度な知識と文明をもっていたことが解き明かされる。


中沢新一氏推薦
「日本の考古学は新しいステージに入っている。モノの実証研究の成果を土台に、新しい心の科学としての考古学へと、進化をとげはじめている。縄文人の心を内側から観察する。そのためには事実に根ざした想像力が必要だ。作家のヴィジョンと考古学者の科学心の出会いを実現した本書によって、考古学の進化は加速されるにちがいない。」


商品情報

書名(カナ)ジョウモンタンケンタイノキロク
判型新書判
ページ数256ページ
ジャンル歴史・地理
ISBN978-4-7976-8032-4
CコードC0221

著者略歴

夢枕獏(ゆめまくら・ばく)

小説家。1951年、神奈川県生まれ。東海大学文学部日本文学科卒業。77年作家デビュー。 以後、『キマイラ』『サイコダイバー』『闇狩り師』『陰陽師』などの人気シリーズ作品を発表。受賞歴多数。

岡村道雄(おかむら・みちお)

考古学者。1948年、新潟県生まれ。奥松島縄文村歴史資料館名誉館長、奈良文化財研究所名誉研究員。東北大学大学院史学専攻修了。宮城県東北歴史資料館、文化庁、奈良文化財研究所などで勤務。

担当編集者より

今回の取材では、たくさんの驚きと発見がありました。私に縄文時代に対する偏見のようなものがあったのかもしれませんが、それを払拭するに十分な「記録」です。いくつか披露しましょう。△縄文人は、集落のそばで食用と建材用のクリを栽培していました。建材用は林業の嚆矢と言えます。△あの凄い造形美の火焔型土器は日常的に火にかけて使用していたような痕があります。△シャーマンが着用していたと思われる漆製品が北海道から出土しました。これが現在、世界最古の漆製品です。△新潟県の糸魚川周辺に翡翠の流通センターのような機能を持つ集落がありました。△縄文の土着神と真言密教を融合した立役者は空海です。その類似点を探っています。いかがでしょう。縄文のイメージが変わりませんか? 本書の縄文探検の活動は、まだまだ続きます。