スピン流は科学を書き換える

齊藤英治

¥880(本体)+税   
発売日:2024年12月06日

日本がリードする科学の最先端

電子には「電荷」と「スピン」の二つの性質があるが、私たちはその一方の「電荷」だけを電気として利用してきた。近年のナノテクノロジーの成熟により、磁石の源になる「スピン」が流れることがわかると、微小世界の新しい物理法則の開拓と、従来の法則の修正までもが急務になった。

スピン流の物理学の確立は、量子コンピューターを含むIT、エネルギー、センシングなど、さまざまなテクノロジーを次のフェーズへ後押しするとともに、暗黒物質の検出や幻のマヨラナ粒子の発見など、科学の未解決問題の突破口を開く可能性さえ秘めている。


商品情報

書名(カナ)スピンリュウハカガクヲカキカエル
判型新書判
ページ数208ページ
ジャンル科学・技術
ISBN978-4-7976-8150-5
Cコード0242

著者略歴

齊藤英治(さいとう・えいじ)

東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻教授。1971年、東京都生まれ。博士(工学)。東京大学工学部物理工学科卒業、同大学院工学系研究科物理工学専攻博士課程修了。東北大学金属材料研究所教授などを経て、2018年から現職。科学技術振興機構「戦略的創造研究推進事業 総括実施型研究(ERATO)」研究総括。日本学術振興会賞など多くの賞を受賞。著書に『スピン流とトポロジカル絶縁体』(共著 共立出版 2014年)など。

目次

第1章 スピンとは何か
第2章 電荷が流れる電流、スピンが流れるスピン流
第3章 利用するためには計測を
第4章 スピン流の物理学が始まる
第5章 物質の性質をコントロールする
第6章 トポロジカル絶縁体は実在するか
第7章 スピン流で新たな物理法則が拡がる
第8章 スピン流は社会をどう変えるか

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