電子書籍

わたしの心のレンズ

現場の記憶を紡ぐ

大石芳野

¥900(本体)+税   
発売日:2022年06月07日

今、本当の共生と共存を考える
写真家の著者は約半世紀にわたり、ベトナム、カンボジア、アウシュヴィッツ、広島、長崎、沖縄…など、戦争の悲劇に襲われた地の撮影、取材を続けてきた。
現在、コロナ禍において取材がままならない中、一旦立ち止まり、これまでに訪れてきたそれらの場所に思いを馳せてみる。すると、世界は今も戦争の影響の下にあることを強く感じる。戦争は必ずしも戦闘の顔をしていない。砲火、蹂躙の後に何年、何十年と続く物心両面に残る後遺症もまた戦争の顔である。ベトナム戦争時に子ども時代を送った人、治療を続ける広島、長崎の被爆者…。著者はその表情に眼差しとレンズを向け、いつも寄り添う。
ウクライナへのロシア軍の侵攻が起こってしまう現状に警鐘を鳴らすとともに、戦争をもたらす差別や狂気、それらをき延びる道を考える。
著者撮影の写真も約40点掲載!


商品情報

書名(カナ)ワタシノココロノレンズ ゲンバノキオクヲツムグ
判型新書判
ページ数264ページ
ジャンル社会
ISBN978-4-7976-8101-7
Cコード0295

著者略歴

大石芳野(おおいし・よしの)

写真家。日本大学藝術学部写真学科卒業。元東京工芸大学芸術学部教授(現在は客員教授)。戦争後を見つめるドキュメンタリーを手がけ、ベトナム戦争の被害者や広島、長崎の被爆者への取材を続ける。ニューギニアなど人びとの暮らしに寄り添う作品にも定評がある。
著書に『小さな草に』(朝日新聞社)、『沖縄 若夏の記憶』(岩波書店)、写真集に『長崎の痕』『戦争は終わっても終わらない』(共に藤原書店)、『戦禍の記憶』(クレヴィス)など。 

目次

はじめに
第一章 歪んだ日常 
第二章 戦禍~不条理から
第三章 戦争の終わりとは何か
第四章 本当の共生と共存について
おわりに 戦場ウクライナ考

担当編集者より

大石さんとの最初の仕事は1990年代、雑誌の記事でした。以来二十数年を経て、書籍の担当をすることに。世の中は今でも戦争にあふれ、平和ではありません。約半世紀にわたる仕事と訪れた現場を振り返りながら、今現在の大石さんの思いをこの新書は伝えています。ウクライナの問題も起こっている今こそ、ぜひ読んでください。

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