「本の顔」ができるまで〜『運命だからって、あきらめない!』装丁〜

皆さんは、本を買うとき、何を基準で選んでらっしゃるでしょうか?

好きな書き手だから、興味のあるテーマだからというのが一般的でしょうが、いわゆる「ジャケ買い」のように、装丁が気に入って手にとったという経験がある方もいらっしゃるのでは?

装丁は「本の顔」ですから、編集作業の中でも、とても大切です。
本の内容がよりよく伝わるような素敵なカバーにするにはどうしたらいいか、智恵を絞ります。

たとえば5月の新刊『運命だからって、あきらめない!』(上田麻結・著)は、話題の「メガネ男子」「カレセン」(ともにアスペクト)の企画・デザインを担当した白畠かおりさんにデザインをお願いしました。

イメージとしてお伝えしたのは、最初にいただいた原稿を読んだときに担当者である私が感じた、前向きな明るさ、そして心地よさが伝わる装丁にというもの。しかも、子どもっぽくなりすぎない可愛さがあり、素朴だけど力強いイメージを伝えたいとお願いしました(編集者というのはワガママなのです 笑)。

そして、そんなワガママなイメージにぴったりなイラストレーターのHITOさんと出会い、白畠さんが帯も含めて素敵にデザインをしてくださったおかげで、今回の装丁が出来上がったのでしたhappy01.gif

HITOさんには3種類のイラストラフを描いていただきましたが、全員一致で現在のものに決まりました!

☆白畠 かおりさん(SPA 日本図書設計家協会)
☆HITOさんホームページ

どの本の装丁にも、それぞれに著者や担当者の思い入れがあり、伝えたいイメージが違いますconfident.gif

どうか本を選ぶ際に、デザイナーさんは誰かな? イラストレーターさん(あるいは写真家さん)はどなたなのかということも気にしてみていただくと、読書の楽しみが広がるはず。

デザインナーさんなどのクレジットはカバーの袖か、目次の後ろ、あるいは奥付などに記載されています。
デザイナーさんの中には装丁したカバーの作品集が出ている方もいらっしゃいますので、そうしたものを見てみるのも楽しいです。
お気に入りのイラストレーターさんの個展が開かれていることもあります。

一冊の本との出会いから、さまざまに世界が広がっていく楽しさを、どうか味わってみてくださいsign01.gif

(次号メルマガでは、『指の魔法』(菊池和子・著)、『私が「にんぎょひめ」だったころ』(太田光代・著)の装丁エピソードをお届けします!)

ear.gifグラフィックデザインに興味のある方は、こんな展覧会もあります(すべて都内ですが‥‥)。

グラフィックトライアル2011 オフセット印刷で探るグラフィック表現の可能性(印刷博物館)
会期:2011年5月13日(金)~2011年8月7日(日)
http://www.printing-museum.org/exhibition/pp/110513/index.html

●日本のグラフィックデザイン2011(東京ミッドタウン・デザインハブ)
会期:2011年6月10日(金)〜7月18日(月祝)
http://www.designhub.jp/exhibition/2011/05/06-1844.html

●レイモン・サヴィニャック展 ─ 41歳、『牛乳石鹸モンサヴォン』のポスターで生まれた巨匠(ギンザ・グラフィック・ギャラリー)
会期:2011年6月6日(月)~2011年6月28日(火)
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

担当M

運命だからって