「kotoba コトバ」2016年冬号 発売のお知らせ

明日12月4日(金)、集英社クオータリー「kotoba コトバ」2016年冬号が発売されます。

今回の巻頭特集は

中上健次 ふたたび、熊野へ

です。

1946年生まれの中上健次は、戦後生まれ初の芥川賞作家です。

1992年に46歳という若さで早世し、まさに「戦後」という時代と共に歩んだ作家と言えるかもしれません。

出身地である熊野の「路地」にこだわり、荒々しき自然と入り組んだ血縁を背景に、土着的でありながら世界文学にも通じる「紀州サーガ」を遺した作家。

世界を旅し、多くの文学者と交わると同時に、新宿ゴールデン街で数々の武勇伝を残した無頼派。

自ら被差別地域出身であることを公式表明し、湾岸戦争に際して文学者の反戦集会を主導した熱血漢。

昭和以来の家族制度や地方社会が疲弊し、戦後平和主義の根幹が脅かされている現代ニッポンで、中上の作品はどのような意味を持つのでしょうか。

遺族である作家、紀和鏡、中上紀の協力を得て、平成のいま、中上健次の遺した作品のもつ意味を考えてみました。

生前深い親交のあった島田雅彦が中上の感動的な話を披露し、都はるみや水谷豊といった著名人が知られざる中上のエピソードを語ってくれました。

町田康、古川日出男、柴崎友香といった作家や、大澤真幸、四方田犬彦、野谷文昭といった論客が、それぞれの中上健次を綴り、作家の膨大な作品群の森に分け入る格好のガイドとなりました。

特集の他にも、山極寿一×鷲田清一、茂木健一郎×新井紀子、佐野史郎×山崎哲の対談など、読み応えある記事満載の「kotoba」冬号、どうか書店でお手に取ってみて下さい。

「kotoba」編集長 田中伊織

kotoba2016年冬号
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