世界的なアラブ人ジャーナリストによる、イスラーム国関連書籍の 決定版!! 『イスラーム国』本日発売!

Islamイスラーム社会に誰よりも精通した世界的なアラブ人ジャーナリスト、アブドルバーリ・アトワーン氏が執筆し、日本におけるイスラーム法の最高権威である中田考氏が監訳した、イスラーム国関連書の決定版『イスラーム国』が本日発売になりました。

欧米のジャーナリストをはじめ、最近では、敵対しているとみなされれば同じイスラーム過激派まで捕虜にされ、YouTubeを使って世界中に繰り返し流される、見るもおぞましい映像……。

欧米にくらべ、イスラーム過激派に関する知識や関心が希薄な私たち日本人は、身近な脅威としてではなく、「はるか遠く離れた地での出来事」として、単なる興味本位で捉えているかもしれません。

しかし、つい最近、日本人ジャーナリストと民間人が人質となり公開処刑されたように、もはや日本と日本人も、「イスラーム国」にとっての「敵」としてターゲットにされるようになってきています。

それでもまだ、日本人は、日本に住む自分たちにまでは大きな被害は及ばない、と考えているかもしれません。

また、「イスラーム国」は「国」ではなく、単なる新興の過激派組織のひとつぐらいにしか捉えていない方も多いでしょう。

しかし、実はアジアは、世界全体のイスラーム教徒の数の約60%を占める最大の地域である(特にインドネシアのイスラーム教徒の数は2億人を超えている)ことをご存知でしょうか?

「イスラーム国」が出現し、その後、急速にその勢力を伸ばし、「国家」として宣言した後、これを支持し、忠誠を誓う過激派やムスリム(イスラーム教徒)は急激に増えており、東南アジアの過激派やムスリムも「イスラーム国」を支持していく可能性があることは容易に考えられます。

そうなれば、「イスラーム国」の脅威は、もはや私たちにとって「遠い地域の他人事」ではなくなり、きわめて身近で現実的・日常的な問題となるでしょう。

恐ろしいのは、無差別な人質の処刑や、無差別な自爆テロなどだけではありません。

それは、彼らが自らの宗教的イデオロギーを実現するためには、私たちの一般的な倫理観や道徳観など関係なく、あらゆる手段を実行するということです。

そのためには、彼らは自己の目的を阻止しようとするあらゆる「反対勢力」に対し、「化学兵器」を使うことも一切躊躇しないでしょう。いや、その理想実現のためなら「核兵器」を使う可能性すらあるでしょう。

つまり、いま「『この国』の本当の姿」をしっかりと理解しておかなければ、もはや日本と日本人も遠くない将来、非常に重大な危機にさらされるかもしれないのです。

「イスラーム国」の脅威が急激に増大していく状況から、これまでに多くの「イスラーム国」関連本が緊急出版されてきました。

しかし、そのほとんどは西側のメディアによるもの、つまり「非イスラーム世界」の価値観・立場から分析したものでした。

仮に私たち日本人を見ても、いったいどれくらいの人が「イスラーム」、「イスラーム教」のことをしっかり理解しているでしょうか。

「イスラーム国」を知り、いま渦巻いている大きな問題を正確に把握するためには、何よりもまず、「イスラーム世界」の本質と、その西洋社会との長く複雑な歴史を知ることが必須といえます。

その意味で、西欧の価値観にもイスラーム世界にも偏ることもなく、中立立場ながら、これまでに刊行された本のどれよりも「イスラーム国」(および、その背後にある「イスラーム社会」)の本質を正確に捉えたのが本書『イスラーム国』といえるでしょう。

著者のアブドルバーリ・アトワーン氏は、ビンラーディンへの単独インタビューに唯一成功したことで知られる世界的に著名なアラブ人作家・ジャーナリストです。

パレスチナのガザで生まれ、その後ロンドンで育った氏は自ら敬虔(けいけん)なイスラーム教徒であり、西欧の価値観と理解を超えたイスラーム社会の本質とイスラーム過激派の実態を、だれよりも熟知しています。

また、以前から積み上げてきたイスラーム過激派およびイスラーム国のメンバーとの太いパイプと強い信頼関係を駆使して、彼らへの詳細かつ膨大な取材を行いました。

そして、これまでの既刊本では語られなかった多くの驚くべき事実を明らかにし、多くの謎を、きわめて平易な文章で、緻密かつ鋭く分析・解明しているのです。

たとえば氏は本書で、従来のイスラーム過激派にはなかったとイスラーム国の決定的な特徴を次のように指摘しています。

● 最新兵器と緻密な戦術を駆使した、狡猾で大胆な「軍事力」

● 支配下においた石油資源と住民税徴収による膨大な安定的な収入、多額の身代金などを財源とした圧倒的な「経済力」

● 残虐な映像と最先端メディア(特に、ツイッターやYouTubeなど)を駆使した、強力な「宣伝力」

● それにより、単なる「組織」ではない「国家」としての完全な機能を備えている点

さらに、

● イスラーム国が生まれた必然的な経緯と背景—西欧諸国の自国国益追求のエゴイズムと、イスラーム世界への無知、無理解による場当たり的な中東政策

● 謎多きカリスマ的指導者、バグダーディーの出自と本性、他の過激派組織(特にアルカーイダ)との確執

● 他のイスラーム諸国(特に穏健派サウディアラビアに代表される)宗派的エゴによる欺瞞的な国家政策

● 従来のイスラーム過激派との熾烈で複雑な権力闘争の実態

氏の取材と分析の幅広さ、奥深さ、正確さ、および予測の鋭さ、的確さは、従来の「イスラーム国」関連本の内容をはるかに凌駕した、まさに現時点における「決定版」といってもいいでしょう。

また、日本における「イスラーム法」の最高権威、中田考氏による完全を期した監訳も、本書の「質」をより一層高めています。

「イスラーム国」の触手と影響が、遅かれ早かれアジア地域にも及ぶことが間違いないであろういま、本書こそが「イスラーム国」と「イスラーム世界」を理解するための必読書です。

ぜひお買い求めください。

担当IKM