「kotoba」2013年夏号 発売のお知らせ

来たる6月6日(木)集英社クオータリー「kotoba コトバ」2013年夏号が発売されます。

今回の巻頭特集は

夏目漱石を読む

作家がすすめるいま読むべき作品

kotoba2013夏

来年は、夏目漱石が代表作のひとつ『こころ』を書いてちょうど100年の節目の年。ちなみに、漱石が学習院で「私の個人主義」と題した講演を行ったのも同じ1914年(大正3年)でした。

『こころ』をはじめ、『坊っちゃん』『吾輩は猫である』など、誰もがその作品を知る「国民作家」、夏目漱石は慶応三年、明治改元前夜に生まれました。急速に西洋文化を取り入れざるを得なかった明治という時代と共に生き、その当時、東洋と西洋の文化を知悉した世界でも希有な知識人でした。

最初に漢籍を、次に英文学を学んでロンドンにまで留学した漱石は、あらゆる側面で急激な西洋化の進む日本で、自分が、あるいは日本人がどのように生きていくべきか、戸惑い、煩悶し、考え抜いたことを自らの背骨に据え、作品を書き続けた作家です。

今回の特集では、漱石の『こころ』にインスパイアされて小説を書いた姜尚中さんをはじめ、漱石を敬愛し、漱石ゆかりの地を巡った奥本大三郎さん、漱石の思想や作品の普遍性を語っていただいた齋藤孝さんをはじめ、嵐山光三郎さん、関川夏央さん、水村美苗さん、加賀乙彦さんなど、多くの作家・学者の方々に漱石作品の素晴らしさ、現代にも通用する漱石の知恵を、それぞれおすすめの漱石作品とともに語っていただきました。

百年の時を経ても古びない、いやむしろ内憂外患に悩む現代の日本人こそ読むにふさわしい、漱石の価値を知る特集です。

また、先回の総選挙のテレビ報道で、政治家たちに歯に衣に着せぬ質問を投げかけたジャーナリスト池上彰さんに「政治報道はなぜ真実を伝えられないのか」というテーマで日本のマスメディアが抱える問題点を指摘していただきました。

来日したノーベル経済学賞受賞の経済学者ジョセフ・E・スティグリッツさんには、喫緊の問題であるTPP(環太平洋経済連携協定)について日本が知っておかなければならない本質について、アメリカが何を意図しているのかについて、存分に語っていただきました。

読みどころ満載の「kotoba」2013年夏号、ぜひお近くの書店で手にとってみてください。

「kotoba」編集長 田中伊織

★集英社クォータリー「kotoba」公式サイト