9月5日(土)に、集英社クオータリー「kotoba コトバ」2015年秋号が発売されます。
今回の巻頭特集は
【創刊5周年記念号】
地図を旅する。古地図からGoogleマップまで
です。

皆さんは「地図」と言われて、何を思い浮かべますか?
カーナビの道路地図や詳細な住宅地図。スマホやパソコンのGoogleマップ。学生時代から捨てられない社会科地図帖。登山や街歩きが趣味の方は、地形図や江戸の古地図もお持ちかもしれません。
地図は私たちの日常生活にすっかり溶け込んでいるようですが、現在のように世界の隅々まで描かれた正確な地図を多くの人が利用できるようになったのは、それほど遠い昔の話ではありません。
船舶、飛行機など交通機関の発達、測量、印刷などの技術革新、何より尽きることない人間の好奇心や国家の意志が、地図をより詳細に、広範囲に、多様なものに変えていきました。情報の電子化のスピードに合わせるかのように、地図は今も目まぐるしい勢いで変化しています。
今号の「kotoba」では、地図研究家の今尾恵介さんの全面協力のもと、いま最も注目される凹凸地図や暗渠地図、Googleマップやゼンリン住宅地図、災害ハザードマッ プ、3D触地図まで、さまざまな地図の作成現場に迫りました。
また、吉田初三郎の鳥瞰図(今号の表紙写真です)、伊能忠敬の地図、別々の時代の地図を一枚に合わせた重ね地図に到るまで、日本人が育んできた多様な地図文化を紹介します。
今尾恵介さん、皆川典久さん、本田創さんなどの地図専門家はもちろん、作家の山本一力さん、登山家の服部文祥さん、イスラム地域研究の内藤正典さんや宗教学者の島田裕巳さんにもご寄稿いただきました。
ノンフィクション作家の高野秀行さんと歴史家の清水克行さんには、世界の辺境と日本史における地図の共通点について機知溢れる対談をしていだたきました。
よくできた一枚の地図があれば、空間だけでなく、時間さえも旅することができます。知れば知るほど知りたくなる、奥深い地図の世界。ぜひ「kotoba」の特集でご堪能ください。
「kotoba」編集長 田中伊織