
怪獣生物学入門
¥880(本体)+税
発売日:2019年10月07日
ゴジラ、ガメラ、マタンゴ、ドゴラ、『寄生獣』のパラサイト……、
怪獣たちを最新の生物科学で分析し、徹底的に考察する!
怪獣とはどのような生物なのか? その形態や劇中の設定、登場人物たちの台詞などを手がかりに、劇中では語られることのない出自や生態などを考え抜く。実在しない怪獣を生物固体として追究していくと、SFと科学が繋がる新しい境地に到達する。
商品情報
書名(カナ) | カイジュウセイブツガクニュウモン |
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判型 | 新書判 |
ページ数 | 256ページ |
ジャンル | 科学・技術 |
ISBN | 978-4-7976-8043-0 |
Cコード | 0245 |
著者略歴

形態進化生物学者。国立研究開発法人理化学研究所 開拓研究本部 主任研究員。1958年、大阪府生まれ。京都大学大学院理学研究科修了、理学博士。琉球大学医学部助手、ベイラー医科大学助教授を経て、1994年、熊本大学医学部助教授。2002年より理化学研究所チームリーダー、2005年、同グループディレクター。著書に『進化する形』(講談社現代新書)などがある。
お知らせ
- 『怪獣生物学入門』重版記念トークイベント開催のお知らせ 2019年11月23日
- 『怪獣生物学入門』重版決定! 2019年11月07日
- 10月7日 朝日新聞(3面)に半5段広告を掲載いたします。 2019年10月06日
担当編集者より
本書のきっかけは、集英社の季刊誌『kotoba』2018年春号の特集「ブレードランナー 2019-2049」。形態進化生物学の第一人者である倉谷滋先生がSFに精通されているため、執筆をお願いしました。わずか数日で届いた原稿は、そうした倉谷先生だからこそ展開できる、科学という現実とSFという虚構の境界を行き来するようなオリジナリティーに満ちていました。同様のテイストで一冊の新書ができないものかとご相談したところから本書の企画が始まります。
先生からいただいたアイデアを見ると、海外のSF作品から日本の妖怪モノにいたるまで膨大な作品が並び、とても一冊には収めきれそうもありません。そこで思い切って、今回は「日本のSF作品を牽引してきた怪獣を生物科学で考察する」ことにテーマが絞られました。取り上げる怪獣のセレクトは、意外性と面白さ、そして先生の思い入れの強さが基準です(ドゴラはマイナーな怪獣ですが、倉谷先生のイチオシ!)。
例えば、シン・ゴジラの乱雑に並んだ歯について、進化や発生の知見から考えていくような思考実験は、怪獣を起点にして科学を学ぶという新しい可能性を秘めています。そんな試みに挑んだ本書を、怪獣たちの雄姿に思いを馳せながらお楽しみいただければ幸いです。