フランス本国で注目を浴び、映画化もされた感動の大著『ショコラ 歴史から消し去られたある黒人芸人の数奇な生涯』好評発売中です。

2017年1月12日


カバー決定感動のヒューマン・ドラマを描いた『ショコラ 歴史から消し去られたある黒人芸人の数奇な生涯』が、1月6日に刊行になりました。

本書は、歴史家である著者が、わずかに残る歴史のかけらを丹念に拾い集め、いまだ「差別意識」が強く残る19世紀末のパリで人気随一の芸人「ショコラ」になった、ひとりの元黒人奴隷の生涯を、600ページ近い分量で描ききった、まさに驚くべき大作です。

最初は編集担当の私自身、この圧倒的な文章量にひるむような思いでしたが、一度読み始めると、著者の緻密な調査と分析から鮮明に浮かび上がってくるひとりの黒人の半生と、それを取り巻く当時のパリの活き活きしたエンターテイメントの世界がリアルに伝わってきて、思わず引き込まれてしまいます。

物語の概要をできるだけわかりやすく、何回かに分けてご紹介したいと思います。



●不思議な運命と、白人の「差別」によって翻弄されたラファエルの人生①

『ショコラの結婚』の宣伝ポスター(©BNF)

『ショコラの結婚』の宣伝ポスター(©BNF)

ときは19世紀末(日本では明治時代初期~後期)、キューバ生まれの若い黒人奴隷ラファエルが、大西洋を越えて連れられてきたスペインで元の主人から脱走し、別の主人の使用人となってフランスへ渡ったことから、不思議な物語が始まります。

実は、この主人はヨーロッパでも有名な道化師でした。パリに着くや、主人はラファエルを従えて当時パリ随一といわれたサーカス座「ヌーヴォー・シルク」の最高責任者、オレールのもとへ挨拶に訪れたことから、彼の目に留まります。

始めは端役として、後に主人(道化師)の相手役になりますが、最初はつねに「白人」に殴られ、罵倒される「黒人」という「差別的」な役柄でした。

しかし、一座にいた元天才道化師の舞台監督アグストは、ラファエルの芸人としての素質や魅力に気づき、主役に抜擢するチャンスを狙っていました。いよいよその日がやってきます。主役のタイトルは「ショコラの結婚」。地獄の特訓の甲斐もあって、作品は初演から見事な成功を収め、パリの名立たる新聞はこぞって絶賛、一夜にしてラファエルはパリのサーカス界のスターになるのですが…。
(次回に続く)

 

★本国フランスで注目を浴びた本書が映画化されて大ヒット。
日本でも公開が決定!


フランスで2016年初めに刊行されるや否や、本書は人々の注目を浴びました。それは、わずか一世紀前に一世を風靡したこの黒人スターのことを誰も覚えていなかったとともに、いま再びヨーロッパで「差別意識」が強まり始めているためかもしれません。

そして、本書を原案としたフランス映画が公開され大ヒットを記録、1月下旬には日本でも全国公開されることになりました。

フティットとショコラの人種を越えた友情に焦点を当てた映画の題名は『ショコラ 君がいて、僕がいる』

主役のショコラ(ラファエル)には映画『最強のふたり』で一躍スターになった黒人俳優オマール・シーが、また相棒の天才道化師フティットには、チャールズ・チャップリンの実の孫であるジェームス・ティエレが抜擢され、本書同様、感動的な内容になっています。

ぜひ、真実のヒューマン・ドラマを綴った本書とあわせ、この感動あふれる映画をご覧いただければ幸いです。

担当IKM


  *   *   *

『ショコラ 君がいて、僕がいる』
出演:オマール・シー、ジェームス・ティエレ
監督:ロジェディ・ゼム
2017年1月21日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
(配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES)



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