2018年5月 のアーカイブ

kotoba 2018年夏号の特集は「日記を読む、日記を書く。」です!

2018年5月21日

来たる6月6日(水)、集英社クオータリー「kotoba(コトバ)」2018年夏号が発売されます。

今号の巻頭特集はずばり、「日記」です。

kotoba No 32

自分の周りで日記を書いている人はいますか? ペンを握って物を書くという機会が減っている今、日記帳やノートに日常を記録する人は少なくなっているかもしれません。しかし、ブログやツィッターなどの普及により、知らず知らずのうちに、日記的なものを書いている人は今や何百万人にも及ぶはずです。

つまり、日記、そして「擬似日記行為」には、依然としてあらがえない魅力があるのでしょう。

今回、この特集を編むにあたり、様々な日記に出会いました。日記文学の最高傑作と評される『断腸亭日乗』の永井荷風をはじめとして、夏目漱石の『ロンドン日記』、南方熊楠とその妻の未公開日記、絵本作家かこさとしの戦中絵日記、湯川秀樹が原爆について綴った日記、愛人との日々をつづったアナイス・ニンの性愛日記……ひとくちに日記といっても様々なスタイルがあることにあらためて驚きました。また、作家の想像力を刺激する、『アンネの日記』の魅力も再認識しました。

そういった古典的な日記や市井の人の日記について、林望、奥本大三郎、鹿島茂、中島岳志、小森陽一、穂村弘などの先生方が、様々な角度から縦横無尽に論じています。その中でも、少年のころから日記をつけてきた、みうらじゅんさんの日記論は、抱腹絶倒の内容でした。自分の恥ずかしい部分までさらけ出し笑わせるという、みうらさん一流の読者サービスに満ちた記事ですが、日記だけでなく、創作、想像力についての本質にせまった深い内容です。必読です。

今回本誌を制作中、かこさとし先生が5月2日に亡くなりました。また、スペシャル記事として、ジブリ美術館の新館長にお話を聞きましたが、奇しくも、4月5日にスタジオジブリの高畑勲監督がこの世を去りました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

日記について徹底的にせまった「kotoba」夏号。ぜひお近くの書店で手に取ってみてください。

「kotoba」編集長 佐藤信夫